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第2回:ROEと自己資本比率で分析

収益性と安全性を見る
今回は企業の収益性を見る指標のひとつであるROE(自己資本当期利益率)とそれとの関連で安全性を計る指標である自己資本比率について実際に企業分析に使って見たいと思います。今回取り上げる業種は電力業界です。

■今回使う指標
自己資本当期利益率(ROE)自己資本比率


ROE(自己資本当期利益率)を分析
まずは株主が投資した資金で効率よく利益を稼いでいるかを見る指標であるROEを使って各社の収益力をみていく事にしましょう。

華能国際電力大唐国際発電華電国際電力華潤電力
ROE13.612.78.616.1
4社の中では華潤電力が最も高く、ついで華能国際電力、大唐国際発電と続き、一番低いのが華電国際電力になります。このことから華潤電力が株主の投下資本から最も効率的に収益をあげていることがわかります。反対に華電国際電力の収益性は他社と比較すると低いことがわかります。


自己資本比率で分析
自己資本(株主資本)は他人資本と違い返済義務や利息支払い義務はありません。配当支払い義務はありますが、業績に応じて無配当とすることもできるので、業績悪化時には他人資本とは違い余計な負担を受けずにすみ企業体力をすり減らす心配がなくなります。よって自己資本比率が高いほど業績悪化などに対する抵抗力・企業体力が高いと判断できます。それでは4社の自己資本比率を見てみましょう。

華能国際電力大唐国際発電華電国際電力華潤電力
自己資本比率37.824.321.738.9
もっとも高いのはこれまた華潤電力で、僅差で華能国際電力が続きます。大唐国際電力と華電国際電力は両社に一歩遅れを取っていることがわかります。


ROEと自己資本比率
ROEは分母である自己資本が小さければ小さいほど高くなり収益性も一見良く見えます。しかしながら自己資本が小さいという事は自己資本比率の低下をも意味しますのでそれは同時に企業体力の低下にもつながります。ROEだけではなく自己資本比率もチェックしなければ収益性を正確に見極めることはできないのです。適度な自己資本比率を維持した上でのROEというのが重要なのです。そこで今度は4社のROEと自己資本比率を見て見ましょう。

華能国際電力大唐国際発電華電国際電力華潤電力
ROE13.612.78.616.1
自己資本比率37.824.321.738.9
面白い事に華潤電力や華能国際電力はROEが高いだけではなく自己資本比率も高いのです。すなわち収益性もあり安全性も高いという事です。大唐国際電力のROEはある意味自己資本比率の低さによりもたらされている面もあり安全性の面で若干の不安が残ります。華電国際電力に関していえばROEが低い上に自己資本比率も低いというまさに華潤電力とは逆の収益性も安全性も両方低いという結果となりました。


自己資本の中身の分析
自己資本(株主資本)は大きく資本金とそれ以外の準備金や前期繰越利益などに分けることが出来ます。資本金には配当義務がありますがそれ以外の部分にはありませんので自己資本も資本金の割合が低いほどより企業体力の向上に寄与する事になります。そこで4社の自己資本の中身に付いて見てみましょう。

華能国際電力大唐国際発電華電国際電力華潤電力
自己資本46,92829,59714,29924,813
資本金12,05511,7346,0214,140
準備金・前期繰越利益34,87317,8638,27820,673
圧倒的に資本金の割合が小さいのが華潤電力で一歩遅れて華能国際電力が続きます。ここでも両社の健全性が証明される結果となりました。収益性もあり安全性もある、さらに自己資本の中身もいいと財務内容からは両社の強みがはっきりと示されています。これに対して大唐国際発電やとくに華電国際電力は自己資本の大部分が資本金であり自己資本の内容でも前述の両社に遅れをとっています。このように利益だけでなくROEや自己資本比率、自己資本の中身をみることで企業の収益性や安全性をより正確に分析することが出来るのです。


各社の財務データ(2007年・百万元)

華能国際電力大唐国際発電華電国際電力華潤電力
会計制度国際会計国際会計国際会計香港会計
当期純利益6,1613,4061,1963,220
自己資本46,92829,59714,29924,813
資本金12,05511,7346,0214,140
準備金・前期繰越利益34,87317,8638,27820,673
総資本124,296121,77365,95363,814
ROE13.612.78.616.1
自己資本比率37.824.321.738.9





※参考資料
中国株二季報2009年春号



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text 2009/04/27






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