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第27回:付加価値
付加価値とは企業が新たに生み出した価値、付け加えた価値をあらわすものです。付加価値は売上高からその売上を上げるために必要となった外部から調達した商品やサービスの金額を差し引いて求め、メーカーなら売上高から原材料費を引いた金額で、商社なら売上高から仕入高を引いた金額となります。
付加価値からは人件費、支払利息、賃借料、租税公課、減価償却費がひかれ、最終的には税引前利益が残ります。逆にいえばこれら費用や税引前利益すべてを含んだものが付加価値なのです。付加価値が無ければこれら費用を負担することもできませんし、利益をあげることもできません。企業というのはこの付加価値を上げるために活動しているといっても過言ではありません。
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付加価値の計算方法にはいくつか種類がありますが、代表的なのは控除法と加算法の2つです。計算が容易なことから実際の実務では加算法が多く使われています。
控除法・・・
| 総生産高(商業では売上高)から原材料費や仕入高など会社が外部から買った価値を引いて求める。
付加価値 = 総生産高 − (原材料費・仕入原価・燃料動力費・外注費など)
(総生産高 = 売上高 + 製品・仕掛品増加高)
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加算法・・・ | 人件費など会社が新たに付け加えた価値を集計して求めるもので集計法とも呼ばれます。
付加価値 = 経常利益+人件費+金融費用+賃借料+租税公課+減価償却費
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付加価値には2種類合って、減価償却費を含むものを粗付加価値といい、含まないものを純付加価値といいます。なぜ減価償却費が問題になるかというと、減価償却費とはそもそも他企業から購入した固定資産の減価分を費用計上したものです。固定資産は他企業が生み出した価値であるため、その減価償却費も材料費と同じように付加価値には含めない方が本来は正確なのですが、粗付加価値を使っている他企業と比較する上で都合がいいので、実務上は粗付加価値が使用されています。
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付加価値の判断は生産者がするのではなく消費者によって決まります。消費者が生産者の作り出した価値を受け入れるかどうかにかかっているのです。生産者が値段を決めて付加価値額を消費者に提示しても、その値段では高すぎで、値段を下げなければ売れないとすれば、値下げした値段がその商品の本当の付加価値なのです。付加価値は生産者ではなくあくまで消費者が決めているのです。
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ユーザー評価を高める
他社よりも商品やサービスが高く売れるすなわち高い付加価値をつけても売れるのは、ユーザーがその商品やサービスを他社よりも高く評価しているからです。高値に見合う評価を得られれば商品は高く売れるのです。したがって付加価値を高めたいなら商品やサービスのユーザー評価を高めることが重要です。
新技術・サービスの開発
旧来の技術やサービスに改良という新たな付加価値を加えたものが新技術でありサービスです。新技術やサービスの開発とは新たな付加価値を加える試みそのものなのです。
原材料・仕入れコストを下げる
販売価格が変わらなくても、原材料や仕入れなどのコストを削減できれば付加価値は大きくなります。コストを削減するためには少ない原材料や安い原材料でも他社に負けない商品を製造するだけの技術力をもつか、大量に仕入れたり、より安い仕入先を探すなどの方法が考えられます。
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付加価値は企業の競争力を意味します。ではメーカーと商社ではどちらが競争力が高いといえるでしょうか。メーカーと商社ではたとえ同じ売上高や利益を上げていても、一般にメーカーの方が商社よりも何倍も付加価値が大きいのが普通です。商社は商品を仕入れて販売するだけなので、そこに大きな付加価値をつけることはなかなか難しいものです。しかしながらメーカーは生産設備や技術力、加工費を費やして商品を作り出すため、独自性があり高い付加価値を加味する余地があります。従業員数もメーカーは商社よりずっと多いのが普通なので、売上高と利益が同じでも人件費が多い分メーカーの付加価値は大きくなります。
商社やメーカーのようにその業種や業態によって付加価値に差が出てしまう企業同士の力の差を比較したい場合は、付加価値ではなく1人当りの付加価値を見る指標である労働生産性を用いる方が適しています。労働生産性については今後取り上げます。
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