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第19回:棚卸資産回転率
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棚卸資産回転率(回) = | 売上高 | | | 棚卸資産(当期・前期末平均) |
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棚卸資産回転率とは棚卸資産の残高が適正かどうかをみる指標のひとつで、棚卸資産と言う資本の運用形態が効率的に活用されているかどうかを判断します。棚卸資産回転率が低いすなわち棚卸資産が多すぎると資金の圧迫につながるほか、商品の陳腐化の危険性も生じてくるでしょう。逆に棚卸資産の回転率が高いすなわち棚卸資産が少なすぎると注文への十分な対応がとれず販売機会を逃すおそれがでてきます。
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棚卸資産回転日数は1年(365日)を棚卸資産回転率で割ったもので、棚卸資産回転率が1年間に棚卸資産が何回転するのかをみる指標であるのに対し、棚卸資産回転日数は棚卸資産が1回転するのに何日かかるのかをみます。この日数が棚卸資産が何日分の在庫量に相当するかを示しています。どちらも同じことなので使いやすい方を使うといいでしょう。
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棚卸資産が適正な範囲よりも多い
商品・製品の売れ行きが鈍っていること、在庫管理が適切ではないことが考えられる。棚卸資産が多いとそれだけ資本が倉庫で眠っている状態だといえるので効率的ではない。
棚卸資産が適正値よりも少ない
商品・製品がほどよく売れている状態が考えられる。棚卸資産(在庫)は資本の運用形態であり少なければ少ないほど、倉庫にとどまることなく資本を効率的に回転させて運用している事になるためよいとされるが、それにも限度があり少なすぎると販売増による突然の注文数の増加に対応できずに販売機会をロスする恐れがでてくる。
棚卸資産がまったくない
商品の人気増により販売に生産が追いついていない状態、もしくは生産ラインでの何らかのトラブルが考えられる。そのままの状態を放置しておくと取引先の不満が増大し、また消費者離れにつながる恐れもあるので対応が求められる。
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棚卸資産には時間の経過と共にその価値が減少していくものが少なくありません。例えば流行遅れによる陳腐化や食料品などの品質の低下などです。こうした資産は通常なら期末に減損処理されます。しかしながら商品の陳腐化は判断が送れたり、見誤ったりすることもあるため、減損処理しきれない場合には棚卸資産は増加することになります。棚卸資産の増減が見て取れる棚卸資産回転率を見ることはこうした不良資産の存在を発見する糸口ともなるのです。
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棚卸資産も販売会社なら商品のみですが、メーカーの場合はそのほか仕掛品や原材料なども含まれます。
棚卸資産の分類については以下に示した通りです。分類した項目それぞれに回転率を求めることでどの項目が棚卸資産全体の回転率に影響しているのかが明らかになり、より詳細な問題点の発見につながります。
棚卸資産の内訳
| 出荷可能 |
製造過程にある | これから |
商品 製品 | 半製品 仕掛品
未成工事支出金 | 原材料 貯蔵品 |
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これまでは少ない在庫で企業運営をすることが効率的だと叫ばれて来ましたが、少ない在庫での企業運営には突発的な事故や災害により生産・販売が立ち行かなくなるという危険性もはらんでいます。たとえば2001年ニューヨークの世界貿易センターのテロ事件ですが、これにより航空便に頼っていた部品の輸送に混乱が生じ、輸送が滞っただけですぐさま工場が操業停止に追い込まれる企業が数多くでたのです。工場に部品の在庫がすくなかったのが大きな原因とみられています。在庫管理技術の向上や積極的なコンピューター導入などにより少ない在庫での企業運営が可能となった反面、突然の大きなトラブルにはもろいという弱点も露見する結果となりました。今後は突発的なリスクにも柔軟に対応できるあらたな経営手法が求められてくることでしょう。
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