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QDIIについては以前(中国の投資環境の解放政策)にも一度触れましたが、 今回はさらに深く検証していきます。
QDII(キューディー・アイアイ)は 【Qualified Domestic Institutional Investors】の略で、 有資格国内機関投資家を指す言葉です。
まず当局が一定条件を満たした一部金融機関にこれを適用し、一般投資家はその金融機関を通して、海外の市場での証券投資が出来るというものです。
これは海外への資金流出を促すものですので、政府は実施に慎重ですが、
前向きに検討されているようです。
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QDIIですが、まずは香港市場に限定して実施される模様です。
中国本土の資金が流入するわけですから、当然香港の株式市場の
活性化が予想されます。
とりわけH株が一番大きな影響を受けるのではないかといわれています。
H株とは御存知のとおり、香港市場に上場している中国本土企業の株式です。
この手の企業は同時に本土A株に上場しているケースも少なくありません。
A株というのは国外に投資できない国内投資家の資金が集中しがちで、
H株と比べたときに、しばしば割高に推移する傾向があります。
ただ最近ではその差もかなり少なくなってきましたが、
それでもまだまだ開きはあります。
したがって割安なH株に資金が集中するのではといった見方が
でているのです。
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中国では資金の投資先が限られているため、投資対象に対する需要が大きいという背景があります。
A株市場だけでは満たしきれない投資需要はしばしば不動産などに向かいがちで、
不動産価格の高騰を招く要因としても危惧されています。
現在の個人貯蓄残高は2003年3月時で10兆元(2002年度比30%増)ともいわれ、
毎年かなりのペースで拡大しています。
もちろんそのすべてではないでしょうが、一部がQDIIの実施と共に
海外市場に流れるといわれています。
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資金移動の開放と共に、中国国内からの資金流入が加速したという事例は、
最近でもあります。
これまで海外投資家にのみ解放されていた本土B株市場を2001年2月に国内投資家にも
開放したところ、どっと資金が流れ込んで、株価か暴騰したという事例がすでにあり、
似たようなコトがQDII実施においても起こるのではないかといわれています。
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B株市場のケースでは、あくまで国内市場ですので、投資家個人への解放に踏み切りましたが、
海外市場はもちろんのこと、香港も基本的には中国政府の管轄外です。
個人レベルで資金移動を自由化してしまうと、資金流出をコントロールする事が、
難しくなってしまいます。
したがって間に金融機関を挟むことで、コントロールしていこうという
のが政府の考えなのでしょう。
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QDIIが実施されて、H株に資金が集まると、
その半面で、A株の資金が流出し、A株下落が起こると予想されています。
したがってA株関連の市場関係者は、実施に対して、
強力に反対しているようです。
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2004年3月、QDIIと似た事例として中国の年金ファンドにあたる「社会保障基金」の海外委託投資が、
国務院により認可されました。
中国国内の資金を海外で運用するわけですから、QDIIと同程度のインパクトのある事例だといえます
。
今回のケースも基金とはいえ海外で運用するわけですから、QDIIと通じるところがあります。
基金の運用ですので個人投資家による証券投資ほど自由度はありませんが、
ある程度このケースで様子を見て、本格的なQDIIの実施に動くのかもしれませんし、
保険資金の運用や投資信託といったもう一歩予備的ケースを挟んでの実行になるかもしれません。
2004年12月現在、QDIIはまだ実施にはいたっていません。
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