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投資環境
vol3

A株とB株、H株との価格差


割高なA株
中国では国内投資家向けのA株市場、海外投資家向けのB株市場、香港のH株市場があり、両市場に重複して上場している銘柄も少なくありません。同じ銘柄であっても市場ごとに価格差が生じています。H株、B株に対してA株は割高で、2003年度においてA株を基準にした時のB株、H株の平均割引率は約50%、この割引率をディスカウント率と呼びますが、A株はB株・H株の約2倍の価格をつけていることになります。

価格差の理由
中国国内投資家の資金が集中
中国国内の投資家は国外への投資を制限されていて、自由に取引できるのがA株市場です。B株市場も開放されましたが、外資での取引のみに制限されています。したがってA株市場に資金が集中するのです。

会計制度、法制度への不信感
外国人投資家は中国企業の情報公開、市場関係の法制度に対して不信感、警戒感を抱いていて、市場への参入も手控えています。

価格差の解消
A株、B株価格差の解消
これまではB株市場に投資することができなかった中国国内投資家ですが、2002年の2月に開放され、その結果以前は大きく開いていた価格差も縮小してきています。中国国内の投資家は割安なB株銘柄の買いに走り、B株は上昇し、同時にA株が下落することで価格差が狭まってきました。ただしB株が開放されたとはいえ、外資での取引に限定され、また上場銘柄もA株に比べて全然少ないことから、流動性の低さが目に付き依然価格差は生じています。国内投資家に十分にB株投資が開放されてくればさらに価格差は小さくなっていくことでしょう。

A株、H株価格差の解消
A株、H株の価格差の解消には、QDII(中国国内投資家の海外市場への投資を可能とする制度)の実施が重要です。これにより中国国内の投資家が割安なH株を購入することが可能となって、H株の上昇、A株の下落へとつながり、価格差の解消が期待されます。

海外の投資家へのA株の開放
すでに2002年12月にQFII(有資格機関投資家)によるA株投資が認められました。これにより今後さらに海外投資家のA株への投資が活発になることが予想されます。海外投資家がA株、B株、ともに投資しやすい環境になり、国内投資家も同じくA株、B株にどちらにも投資しやすい環境になれば、市場を分ける意味合いがなくなってくることから、A株市場とB株市場が、さらにはA株市場とH株市場が統合されるのではないかといったことがささやかれています。

注意
ディスカウント率だけに頼るのは禁物です。海外の機関投資家はファンダメンタルズなどを重視するのに対して、中国国内個人投資家ではそうした視点が未成熟な面があり、しばしば投機的になる傾向があります。ディスカウント率の高い企業ほど企業業績は悪くなる傾向があるといったデータもあります。当たり前のことですが、ディスカウント率だけでなく業績もきちんとチェックする必要があります。

ところで、2002年度時はH株の割引率は75%近くあったのに対して今年度ではB株と変わらない50%ほどになってしまい、以前ほどの割安感がなくなってしまいました。これも将来の市場の統合を見越しての買いの結果なのかも知れません。



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text 2003/12/21







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