|
| |
|
中国の投資環境は海外の投資家にとっても、国内の投資家にとっても、まだまだ十分に開かれたものだとはいえません。政府も今後様々な政策を用いて解放を進めていく方針です。そんな中今、注目されている政策としてCDR、QFII、QDIIがあげられます。そこでこれらについて見ていきたいとおもいます。ちなみに現在(2003/07/06)QFIIのみ実施されています。
|
|
CDRとは、China Depository Receiptsの略で、「中国預託証券」をさします。アメリカにも「米国預託証券(ADR)」といって同じようなものがあります。これにより、国外企業にも中国市場で資金調達、上場の道が開かれることになります。具体的にどういった仕組みなのかというと、まず海外企業は中国の金融機関と預託機関契約をし、金融機関は企業から株式の委託を受けます。委託された株式に見合った額の預託証券を中国国内で発行することで間接的な上場、資金調達が可能となる制度です。中国政府は国内の機関投資家の海外企業への投資、それによる国外への資金流出に慎重な姿勢なので、まだまだ実現されていませんが、今後の動向が期待されるものです。
|
QFIIとは、Qualified Foreign Institutional Investorsの略で、「有資格国外機関投資家」を指す言葉です。QFIIの中国本土株(A株)の取扱い、売買を可能とする制度です。
有資格国外機関投資家の申請資格は、2002年12月1日施行の「有資格境外機構投資者境内証券投資管理暫行弁法(QFII暫定弁法)」にて定められており、それによると次のような条件となっています。
|
投資信託委託会社
|
業務経験5年以上、直近の会計年度の資産運用総額が100億米ドル以上
|
|
保険会社と証券会社
|
業務経験30年以上、払い込み資本金10億米ドル以上、直近の会計年度の証券運用総額が100億米ドル以上
|
|
銀行
|
直近会計年度の総資産が世界100位以内で、証券運用総額が100億米ドル以上
|
条件は非常に厳しいもので、大手以外での参入は厳しいものがあります。
売買可能なものは中国本土株以外に、国債、転換社債、社債、その他証券監視委員会が認可したものがあげられます。実際の資産管理、証券売買業務は、有価証券の補完業務を他の金融機関に委託する場合はそれら業務も委託しなければいけません。
資産の国外流出にも制限があります。
|
最初の海外送金に要する期間
|
1回の送金額
|
次の送金までの期間
|
|
クローズドエンド型ファンド
|
3年
|
20%
|
1ヶ月
|
|
その他のファンド
|
1年
|
20%
|
3ヶ月
|
|
QDIIとはQualified Domestic Institutional Investorsの略で、有資格国内機関投資家を指す言葉です。まず最初に当局が一部金融機関にこれを適用します。一般の中国国内投資家は、指定金融機関を通すことで海外の資本市場、とりわけ株式市場での売買が可能となる制度です。これもやはり海外への資金流出を促す制度ですので、政府は実施に慎重ですが、前向きに検討されてきている様子です。
この制度により、香港や、シンガポール、日本など、海外の株式市場に資金が流れることが予想されますが、当面は香港だけに限定された解放となるそうです。制度が実施されると中国国内からの資金流入によって、香港市場の活性化が予想されます。中でもH株が一番大きな影響を受けるのではないかといわれています。H株とは香港市場に上場している中国本土企業の株式をさします。本土のA株と重複して上場している企業も少なくありません。同じ企業の株でもA株のほうが割高に推移してますので、割安なH株に資金が流れることが予想されます。半面A株の下落も同時に予想されます。
いったんは実施が危ぶまれたQDIIですが、今年に入って、当局による前向きな発表もあり今後の情勢が注視されています。
|
|
| |